昨年のゲルマニウムラジオに始まり、今年に入ってAMループアンテナ、DSPラジオキットの製作と少年時代に戻った感じでラジオ作りが続いています。
ネット上にはちょっと頑張れば作れそうな昔ながらのアナログラジオの製作記事がたくさんあって、作れそうなものに関してはチャレンジしてみようと、あれこれパーツを買い漁ったりしています。
ブレッドボード上で回路図を見ながら作るラジオはパズルを解いている感覚もあり、自分の手で繋ぎ合わされたパーツがラジオとなって音が出る瞬間がたまりません(一発目は大体音は出ませんが)。癖になりそうです。
そんな訳で今回はシャンテック電子のラジオキットについて、いくつかまとめてみました。
シャンテック電子 3石トランジスタラジオキット
シャンテック電子には入門・初心者向けのラジオキットが販売されていますが、ホームページにはキットのパーツリスト、回路図、実態配線図がPDFで公開されています。
キットも全て完成させて形にするのなら良いのですが、私のようにブレッドボード上で組んではばらし、ばらしては組んではだと、必要以上にバリコンやイヤフォンばかりが増えてしまいます。
キットの中でバリコンやイヤフォンは価格に於いて大きなウェイトを占めるので、同じような構成のキットを複数買うことは経済的ではありません。
パーツさえ手に入れば、公開されている回路図を参考にラジオ作りが楽しめますので、今回はシャンテック電子のラジオキットに使われているパーツを全て書き出して「電子パーツ通販のKURA Yahoo!店」で必要なパーツを買い揃えました。
しかしながら現在では廃番となり、手に入らない、入りにくいパーツもあって「電子パーツ通販のKURA Yahoo!店」で全てを賄うことは出来ませんでした。
そんな中で、3石トランジスタラジオはパーツが揃ったのでブレッドボード上で組んでみました。
上の写真のやつですが、これを作った時はまだ実態配線図を基に組んでいたのでトランジスタの足が無理やりに広げられていますな。コンデンサも股裂き状態です。始めはこんなものです。
2SC1815を3個使って感度・出力を上げたストレートラジオですが、ゲルマニウムラジオ同様、電波の受信が出来なければ悲しい結果となります。
いくら感度や出力を上げても元になる放送局の電波が受信できないとラジオとして機能してくれません。
電波さえ捕らえてしまえば、去年作った1石トランジスタラジオ等に比べれば音量も豊かで快適です。
ラジオを作る事より電波を受信する事の方が難しく感じました。アンテナにひと工夫が必要です。
シャンテック電子 2SK241使用の1石レフレックスラジオキット
この1石レフレックスラジオキットと2石トランジスタラジオキットに使われているFETの2SK241というパーツが今ではなかなか手に入りにくく、代替品とか探してみましたがよくわからいので素直に1石レフレックスラジオキットを購入しました。
シャンテック電子のラジオキットはどれも同調回路にリードインダクタが用いられています。これまでこのリードインダクタがとても非力に感じており、電波の受信に苦労するのもアンテナを含めリードインダクタに難があるのではと勝手に思っていました。
豆粒にも満たないこんな小さなパーツに一体何が出来るのだと。
しかし、1石レフレックスラジオキットをブレッドボード上に組んで聞いてみますと、それは誤りであることに気が付きました。
これはアンテナ線をつなぐことなくラジオを聴くことが出来ました。しかもまともにチューニングしてしまうと音が歪むほどです。
ピーとかギュイーとか内部で発振していて、それらも音の歪みに関係しているのかもしれませんが。
知識があれば対策の取りようもあるのですが、具体的な電気の知識はないので、チューニングをずらすことで歪まない程度に調整してやりました。
シャンテック電子 2石トランジスタラジオキット
2SK241がひとつ手に入れば2石トランジスタラジオキットも試してみることが出来ます。
不足のパーツは電子パーツ通販のKURA Yahoo!店で購入済みです。
1石レフレックス同様リードインダクタ(アンテナコイル)だけで、アンテナ線がない状態で受信出来ました。
1石レフレックスに比べ音のひずみも少なく、昼間はNHKの第一、第二、地元ローカルのRCC(中国放送)しか聞こえませんが、それら同士がひどく混信することなく割ときれいに分離した状態で聴くことが出来ます。
小さなリードインダクタですが、ラジオ(リードインダクタ)の向きを変えることで、それまでの信号強度ががくんと落ち込んだりしてバーアンテナと同じように指向性を感じることもできました。
このラジオに限ったことではないですが夜になると、遠方の放送局の電波もキャッチ出来ます。面白いです。
2SK241 aitendoに新着・再入荷 あっという間に無くなる!
1月の終わりにaitendoの「新着・再入荷」に2SK241を発見しました。
発見時にはまだ在庫が50個程度、残っていました。
衝動的に買っちゃいました。
ひとり占めにしたら世間の皆様に申し訳ないので、こっそり5個ほど。
たった5個買うにも送料(全国一律490円)がもったいないので、他にもいろいろ小物もお買い上げ。
その後、2SK241は在庫切れに。
あっという間の出来事でした。
2SK241はシャンテック電子のラジオキットでその存在を知りましたが、今では廃番となり取り扱うお店も限られているみたいですね。
たまたま手に入れることが出来てラッキーでした。
ラジオキットにAMループアンテナの組み合わせが面白い!
何個かキット商品ではありますが、自分でラジオを作ってみて感じたのは当たり前なことながら、電波を捕らえるアンテナが何より重要だということです。
半分思い付きで自作のAMループアンテナにゲルマニウムダイオードである1N60をつないでやると、立派なゲルマニウムラジオに仕上がりました。
以前はLANケーブルや電話線にアンテナのリード線を近づけたりしていましたが、AMループアンテナを使うことで雑音を含まない綺麗な電波が受信できました。
それならばと、ゲルマニウムラジオ以外のラジオも同調回路をAMループアンテナに置き換えて試してみたところ、簡単なストレートラジオであればトランジスタの数とかあまり関係なしに受信状況は改善され、家にあるラジカセで受信できるものであれば、混信とか性能的に避けられない問題はありますが、ほぼ同じ様に受信できます。
電波の受信と選局はループアンテナ側で行い、リードインダクタを介してラジオに信号が送り込まれてイヤホンを鳴らすような感じです。
キットのラジオだけだとローカルの電波の強い局に飲み込まれて周辺の放送は受信さえも出来ませんが、少しコツはいりますがループアンテナの鋭い指向性を生かして目的の放送局の電波をキャッチし、バリコンで上手く同調させてやると思いの外、東京の放送局なども協力に受信できます。
ダイソーで買ったMDF材をアンテナ線の巻き枠にしたAMループアンテナとシャンテック電子のラジオキットでひと冬遊べそうです。
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